ピアノの音色に響く我が家のオペラ歌手、「くぅ」の歌声

リビングからピアノの軽やかな音色が聞こえてくると、我が家にはもう一人の「演奏者」がしっぽを振って登場します。愛犬のくぅです。

長女や次女がピアノの練習を始めると、どこからともなくくぅがやってきて、弾いている人のすぐ横にトコトコと歩み寄ります。まず驚かされるのは、その凛とした佇まいです。まるで見本を見せるかのようにスッと背筋を伸ばし、姿勢を正してちょこんとお座りをするのです。そして、お気に入りのフレーズが流れてくると、待ってましたと言わんばかりに気持ちよさそうに上を向き、透き通るような高い声で「歌」を歌い始めます。

決してどの曲でも良いわけではないのが、くぅの面白いところ。どうやら彼女なりにこだわりがあるようで、いくつかの「お気に入り」の曲があるみたいです。自分の心に響くメロディをじっと待ち、ここぞというタイミングで感情を込めて声を乗せるその姿は、まるで舞台のスポットライトを浴びる気高きオペラ歌手のようです。その一生懸命で優雅なパフォーマンスに、練習中の娘たちも思わず笑みがこぼれてしまいます。

真剣に鍵盤に向き合う娘たちと、その横で堂々と喉を鳴らすくぅ。ピアノの旋律とくぅの歌声が重なり合う時間は、日常の風景を鮮やかに彩り、我が家を優雅でちょっぴりユーモラスな特別なコンサートホールへと変えてくれます。

次はどんな曲でその自慢の美声を披露してくれるのでしょうか。家族みんなで、次回の「公演」を心待ちにしています。