ピアノの音色に響く我が家のオペラ歌手、「くぅ」の歌声

リビングからピアノの軽やかな音色が聞こえてくると、我が家にはもう一人の「演奏者」がしっぽを振って登場します。愛犬のくぅです。

長女や次女がピアノの練習を始めると、どこからともなくくぅがやってきて、弾いている人のすぐ横にトコトコと歩み寄ります。まず驚かされるのは、その凛とした佇まいです。まるで見本を見せるかのようにスッと背筋を伸ばし、姿勢を正してちょこんとお座りをするのです。そして、お気に入りのフレーズが流れてくると、待ってましたと言わんばかりに気持ちよさそうに上を向き、透き通るような高い声で「歌」を歌い始めます。

決してどの曲でも良いわけではないのが、くぅの面白いところ。どうやら彼女なりにこだわりがあるようで、いくつかの「お気に入り」の曲があるみたいです。自分の心に響くメロディをじっと待ち、ここぞというタイミングで感情を込めて声を乗せるその姿は、まるで舞台のスポットライトを浴びる気高きオペラ歌手のようです。その一生懸命で優雅なパフォーマンスに、練習中の娘たちも思わず笑みがこぼれてしまいます。

真剣に鍵盤に向き合う娘たちと、その横で堂々と喉を鳴らすくぅ。ピアノの旋律とくぅの歌声が重なり合う時間は、日常の風景を鮮やかに彩り、我が家を優雅でちょっぴりユーモラスな特別なコンサートホールへと変えてくれます。

次はどんな曲でその自慢の美声を披露してくれるのでしょうか。家族みんなで、次回の「公演」を心待ちにしています。

叱られると分かっていても…くぅが仕掛ける「決死の抗議」

わが家のくぅは、普段はとてもお利口で賢い子です。でも、私たちの仕事が立て込んでしまい、十分にかまってあげられない日が続くと、決まって「ある行動」に出ます。

それは、わざとトイレを外しておしっこやウンチをすること。

普段なら完璧にできるはずなのに、わざわざ私たちの目の届く場所で、確信犯的に失敗(?)を仕掛けてくるのです。その様子をよく観察してみると、こちらをチラチラと盗み見しながら、体は心なしかビクビクと震えています。

「今から悪いことするよ、見てる?」と言わんばかりの視線と、叱られることへの恐怖。そんなに怯えるくらいならやらなきゃいいのに……と思わず苦笑いしてしまいますが、くぅにとっては「叱られてでもいいから、自分を見てほしい」という、文字通り命がけのメッセージなのです。

「コラ、くぅ!」と声をかけると、待っていましたと言わんばかりに(でも怯えながら)こちらに駆け寄ってくる姿を見ると、怒る気持ちもどこかへ消えてしまいます。

寂しさを必死にアピールするその不器用な姿に、「ごめんね、寂しかったんだね」と反省。叱った後は、溜まっていた「かまって貯金」を返すべく、思いっきり抱きしめてあげるのがわが家の恒例行事になっています。

空想の敵と戦う?くぅの秘密のひとり遊び

わが家の愛犬「くぅ」には、時々不思議なスイッチが入る瞬間があります。

ふと見ると、ソファにゴロンと寝転がって、何もない空中に向かって必死に手を伸ばしたり、口をパクパクさせたり……。どうやら「空中の何か」を必死に捕らえようとしているみたいなんです。

そのまま「わうわう、わう!」と、独り言のような可愛い声を出しながら、後ろ足で豪快なキックを繰り出すことも。その姿はまさに、目に見えない強敵と戦うヒーローそのもの!

最初は「虫でもいるのかな?」と驚きましたが、どうやらこれ、くぅの中での「空想戦いごっこ」のようなんです。自分の世界に入り込んで、夢中で戦っている姿は見ていて飽きません。

ところが、ふとした瞬間に私たちがニマニマしながら見守っていることに気づくと、事態は一変。「ハッ!」とした顔で動きを止め、何食わぬ顔で毛繕いを始めたりします。

あの「やっべ、見られてた……」と言わんばかりの、照れくさそうで少し気まずそうな表情が、飼い主としてはたまらなく愛おしいのです。

くぅ、隠さなくていいんだよ? その秘密の特訓、これからもこっそり応援させてね。

劇的ビフォーアフター?我が家のクールビューティー「くぅ」

2017年1月13日にこの世に生を受けた、チワックスの「くぅ」。艶やかなブラックタンの毛並みと、吸い込まれそうな大きな瞳が自慢の、我が家が誇る「美人犬」です。今でこそすらりとした気品あふれるスタイルですが、彼女の成長には家族も驚くほどの劇的な変化がありました。

生後5ヶ月で我が家にやってきた当時のくぅは、今の姿からは想像もつかないほどモコモコ。その風貌はチワワでもダックスでもなく、家族からも「まるで狸(たぬき)のよう!」と言われるほどでした。当時は「これからどんな風に育つのかな?」と微笑ましく見守っていましたが、大人になるにつれてシルエットはどんどん洗練され、気づけば誰もが振り返るようなスレンダーな美人に。この鮮やかな変貌ぶりには、嬉しい驚きを隠せませんでした。

そんな見た目のエレガントさとは裏腹に、実は運動神経が抜群なのもくぅの魅力です。軽やかな身のこなしで室内を駆け抜ける姿は、まさにアスリート。見た目はほぼチワワでも、内面にはチワックスらしい(あるいはそれ以上の?)パワフルなエネルギーを秘めています。

性格はいたって真面目で、かなりの慎重派。その賢さゆえに「ビビり」になってしまうところも、守ってあげたくなる彼女らしさです。妹のこむぎを厳しく(?)見守るしっかり者の姉として、これからもその凛とした美しさと、ちょっぴり怖がりな愛嬌で、私たちを癒やしてほしいなと思います。